スタッフブログ

1月17日は…

もう18年、まだ18年…思いは錯綜します。あの日の西宮も寒い日でした。中古マンションの最上階(11階)に住んでいたあの日の朝は強烈な揺れでベッドから床に落ち…いや、叩きつけられました。以前にも書きましたが、停電で漆黒の闇に包まれる外の風景を観ているといたるところで灯りがつきはじめ、停電は一瞬だったかと思ったのもつかの間それが火の手であることに気付き愕然とし、その場にへたり込んだことを忘れられません。いつもは言葉を交わす隣人たちも誰も言葉を発しませんでしたが誰かが「下に降りなアカン!」と叫び非常階段で下まで駆けおりました。しかし、駆け下りた先が決して安全な場所では無いことは皆が気付いていました。やっとの思いで降りると強烈な日本酒のにおい。酒造のまち西宮は「白鹿」「日本盛」「白雪」などの蔵や工場が立ち並び、その工場群が壊滅的に被害を受けたことを物語るにおいでした。雨が降ったかのように水につかる地面。それが<液状化>によるものであることを知ったのはしばらくたってからのことです。そうした情景は五感にしみついて消えることはありません。
記憶と言うにはまだあまりにも生々しい情景です。東日本の震災の際に、その経験を活かすことも無く、何もできなかった自分が歯がゆくもありますが。今日、また新たに思いを寄せるだけです。